目が不自由でもバレーは楽しめます

(フロアバレーボールの紹介)

「目が不自由でもスポーツがやりたい…!」

 これって誰もが思う気持ちだと思いませんか?ボールが弾む音を聴いたり,仲間の声を頼りにしたりすればスポーツを晴眼者の皆さんと一緒に楽しむことが出来るんですよ!

 "フロアバレーボール"の大きな特徴は,床の上を滑るように転がってくるボールをネットを挟んで打ち合うスポーツだということでしょう(コート図参照)。コートは9×18mの6人制バレーボールコートと同じで,ネットは専用のものを床上30cmの高さに張ります。

コート図

 コート(写真)

 ネット(写真)

 《コート》

 《ネット》

 また,ネットから3m離れたところにはネットと並行にアタックラインがあり,後衛エリアと前衛エリアに分かれていて,基本的に後衛選手が前衛エリアに入ることは出来ません。
 選手は1チーム6人で,前衛の3人はアイシェード(写真1参照)という目隠しを着けるので何も見えない状態でブロックやパスをしながら攻撃をします。後衛の3人は何も着けず前衛の選手にボールの位置やブロックの位置などの指示をしながらプレイをします。

  アイシェード

  前衛ブロックの姿勢

 写真1《アイシェード》

 写真2《前衛ブロックの姿勢》

 つまり,指示をしながらプレイする後衛選手と音や声を頼りにする前衛選手が一緒のチームなので,チームワークがとっても大切なのです。


☆こんなふうにやるんだよ!

 フロアバレーボールは,ネットをはさんでお互いのチームが3回までのプレーでボールを打ち合います。つまり,4回触ったら反則になって相手に点数が入ります。これは皆さんが知っているバレーボールと同じルールですね。また,ボールに触るときは手のひらを開いたままで打ってはいけません。つかんだり,投げたり,けったりしてもいけません。後衛選手は常に動いているボールをレシーブしたりパスしたり,相手コートに強く打ち返したり(アタック)しますが,アイシェードを着けた前衛選手は何も見えない状態なので「ボールを押えて打つ」ということが基本になっています。でも,押えてから3秒以内に打たないと反則になってしまいます。また,押えたボールを移動させても反則になります。

【?】前衛選手は、自分たちの場所をどうやって確かめているのでしょう…。

 前衛選手は常に前衛エリアでプレイするので,時々ネットをちょっとだけ触ったりして,位置確認をしています!ただし,前衛選手がボールを持ってプレーをしている時,ネットに触れると反則になってしまいます。(髪の毛でも)

☆さぁ,サーブをしよう!

 サーブは写真3・4のように決められたサーブエリアにボールを置き,審判が「打ってもいいよ」という合図の笛を吹けば,サーブをする自分の番号をハッキリと言ってからサーブを打ちます。後衛選手は(1番〜3番)ボールを所定のエリア内に置き,相手コートに打ち込みます。前衛選手は(4番から6番)片手でボールを押えて打ちます。これでゲームが始まります!

 後衛のサーブ(写真)

 前衛のサーブ(写真)

 写真3《後衛のサーブ》

 写真4《前衛のサーブ》

 前衛選手がサーブを打つ時は,味方チームの人がネット際でセンターやライト,レフトなどの位置で手を叩いたりして方向を指示してあげます。これで前衛選手はサーブを打つ方向を確認します。
 そして,サーブしたボールがネットを通過するまでは誰もしゃべってはいけません。もちろん,ベンチの控え選手も同様です。これは,音を大切にするスポーツだからです。
 サーブがネット下を通過した後はコート内の選手は声を出してもかまいません。特に後衛選手は前衛選手への指示をするためにたくさん声を出します。というか,どちらかと言えばしゃべってくれないと前衛選手は困ります。

☆サーブのボールがきたら…。

 相手が正しくサーブを行い,自分たちのコートにボールが転がってきたら,後衛の選手は,ボールのできるだけ正面に移動して,片手または両手を組んでレシーブしましょう。これで1回目のプレイとなります。もちろん,前衛選手がブロックしたりボールを押えてパスしたり攻撃したりしてもかまいません。その時は,押えたボールを動かすことなくプレイします。(写真6・7・8参照)
 でも,すぐに相手にボールを打ち返さなくてもかまいません。チームとして2回目または3回目のプレイで相手コートにボールを打ち返せばいいのです。

 試合風景 サーブ直前(写真)

 後衛レシーブ(写真)

 写真5《試合風景 サーブ直前》

 写真6《後衛レシーブ》

 

 後衛アタック(写真)

 前衛アタックと相手ブロック

 写真7《後衛アタック》

 写真8《前衛アタックと相手ブロック》

☆こんなことは反則だよ!

 【ダブルコンタクト(ドリブル)】  同じ選手が2度続けてボールに触った場合。(前衛選手がボールを押えるときを除く)
 【キャッチボール(ホールディング)】  ボールを手のひらで打った場合や,後衛選手がボールをつかまえたり止めたりした場合。
 【タッチネット】  前衛選手がネットとボールに同時に触れた場合。
 【ネット前コール】  正しく打たれたサーブがネットを通過する前に声を出した場合。
 【フォアヒット】  相手コートにボールを返すまでに4回プレイした場合。(前衛選手のブロックを除く)
 【オーバーゾーン】  後衛選手がプレイ中にアタックラインを踏み越えた場合。
 【ボール空過】  相手コートに打ち込んだボールが相手コート内の選手にも後衛エリアの床面にも触れなかった場合。
 ※ このほかにもいくつか細かいルールがありますが,プレイをしていくうちに覚えていくと思います。まずは分かりやすいルールだけを紹介しました。  

☆得点と試合の勝ち負け

 得点は、アタックなどが決まった場合や相手がミスをした場合などにその都度入ります(ラリーポイント制)。また,ルールでは25点を取ったチームがそのセットの勝者となりますが,時間の都合で21点や15点に設定されることもあります。

フロアバレーボールに関することなら…☆

日本フロアバレーボール連盟事務局  西村秀樹
電話 077−585−5034
メール jimukyoku@jfva.org

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